30. 情報共有 業務環境移行、WindowsからLinuxへ  
普段のお仕事をLinuxへ移行しようプロジェクトを一人社内で立ち上げました。

【目標】
・お仕事(建設業です)でWindowsを使わなくて済むようにする

【実際にやったこと】
・LibreOfficeを社内に広める
・Windowsのソフトでしかできないことを把握し、代替機能をLibreOfficeのマクロ等で実装
    ・工事積算ソフトをLibreOffice Calcのマクロで作成しました
    (完成目前で、今後年間100万円程度のライセンス料のコストダウンを目標にしています)
    ・その他、必要なツールをPythonで作成しました
    (PDFをCalcのシートに取り込む処理などを作成)

【メリット】
・退屈なWindowsと比較して、Linuxでの仕事は新鮮で、モチベーションも上がります

【デメリット】
・もちろん時間がかかりますから、繁忙期にはできないですね

【具体的な戦略】
・当面、PC2台構成(LinuxとWindows)で進めています
    どうしてもWindowsが必要なときは、どれだけ面倒でも
    Windows PCの電源をオンにすることを常に心がけています!
    Windowsの画面を見ていると皆さん眠くなるでしょうから
    速やかに作業を完了し、すぐにWindowsのシャットダウンをしましょう!
・Windowsでの作業をしたら、「どうしたらLinuxに移行できるか」を考えるようにする
    Windowsでしかできなかったことは以下のとおりです
    ・有料の工事積算ソフト
        ・PDFのExcel取り込み処理
        ・工事費用積算の計算
        ・入札金額の決定のための各種シミュレーション
         (上記のいずれの機能もLinux、LibreOfficeマクロで作成済)
        ・図面からの、距離や面積の計測ツール
         (こちらは今後Linuxで実装予定です。Pythonか何かで書こうと思っています)

【Linuxに移行して良かったこと】
・問題が起きたときに、Linuxなら必ず解決が可能
    ブラックボックスのWindowsで作業すると、バッドノウハウばかり溜まってしまい
    本来の問題解決に掛けるリソースを食い尽くしてしまいます
・Linuxでの仕事はモチベーションが違います
    Windows固有の問題への対処は、「いつまでも改善されない」ことへの諦めとともに
    今の環境が死にゆく組織であることを実感させます。
    一方で、Linuxは「改善されない問題は存在しない」ことを実感できます。

【まとめ】
Windowsでは、閉じたエコシステムの中で「ユーザーには手出しできない領域」が多いため、問題が改善されないまま放置される体験が多い。
Linuxでは、オープンなエコシステムとユーザー主導の解決が可能であるため、「時間がかかっても最終的に解決できる」感覚が得られる。

この感覚の違いは、ユーザーにとって「自分が環境の主人公である」という自信を与えるか、「環境に支配されている」という諦めを感じさせるかに直結しています。

実際にやってみて分かったことは、「Windowsでしかできないこと」は、ほんの少しだと言うことです。
私の場合は、工事積算ソフトをLinuxで構築するだけで全て解決できました。
作成にはもちろん時間は掛かりましたが、その開発の経験により業務理解も深まり、
正確な工事費用の積算ができるようになりました。

皆さんも、ぜひLinuxでの仕事環境の構築を検討してみてください!


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